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感染予防

こんばんは

先日こんなニュースを目にしました。

歯を削る医療機器、半数が使い回し…院内感染恐れ

実はこのニュース、約5年前にも報道されていてその時「患者ごとにハンドピースを滅菌している医院は約30%」という記事だったと記憶しています。

4、5年で普及率が2割しか上がっていないというのは、歯科業界にいる身としては何とも残念な気持ちです。

この件に関しては、中々対応できない点も多いですが、術者と患者の双方の安全を守るために感染予防は治療に必要な準備の第一歩と考えています。

 

「使い捨て(ディスポーザブル)のグローブ、エプロン、紙コップはコストがかかる」

「それなのに、歯科治療の保険点数が上がらない」

 

これは、多くの歯科医院の先生が大なり小なり悩む意見の一つではないかと考えますが、歯科治療はれっきとして「医療行為」です。

特に、歯科の分野は医療行為の中でも突出して血液感染のリスクを伴う行為が多いです。

私達の治療は、聴診器を使うというわけでもなく、薬を処方するだけというわけにもいきませんので、必ず患者さんのお口の中を触ります。

口の中を触れば、何億という口腔内細菌と歯肉からの出血もありこれだけで十分感染源となり得ます。

そのリスク1つ1つを最小限に抑えることが、患者さんにとって安心安全な治療を提供するために必要なことに繋がります。

確かに、昔はグローブという存在自体がない時代の治療でしたが、私が学生の頃は既に感染予防は授業の必須科目でしたし、大学病院内でも滅菌は徹底されていて、肝炎やHIVの患者さんは別室で治療を受けていました。

卒後の研修先も大学付属のクリニックでしたので、感染予防は徹底しており(おそらく県内でトップクラスの滅菌体制で、ルールがとても厳しくて最初覚えるのに苦労したのも今となっては懐かしい思い出です(^^;))私自身歯科医院でスタッフを教育する立場になった時は必ず感染予防から教育しようと思っていました。

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(新人スタッフが入った時や、年度明けは必ず感染予防を皆でお勉強しています。)

おかげさまで、当院はエプロン、コップ、グローブ等で使い捨てできるものは出来る限り全てディスポーザブルを徹底しハンドピースや金属製の器具等は医科レベルのクラスB滅菌器を使用し感染予防を心掛けています。

これも全て、日頃の教育と常に感染予防を心掛けているスタッフの努力の賜物と考えています。

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(当院は、クラスB滅菌器(リサ:白水貿易)を採用しています。)

更に、「歯科診療環境外来体制加算(歯科診療時の偶発症など緊急時の対応及び感染症対策としての装置・器具の設置などの取り組みを行っている体制ができている)」も取得しているので、

切削器具(ハンドピース)を使用した際にでる粉じん、飛沫に関する予防も体制も整えています。

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丁寧で適切な治療は、安心安全な診療設備を整えてこそ効果があるものです。

これからも、感染予防を徹底していきたいと思います。

 

2017年07月07日